再就職しました

仕事ドラッグストア, 薬剤師, 薬局

はい。そんなわけで、再就職が決まりました。

初出勤は今月の下旬となっております。

別にめでたくもなんともないんですが、またくそ面白くもない仕事のために身も心も削り取られる日々に舞い戻ることになってしまいました。絶望。

以前、ハローワークに行った話について記事を書きましたが、あの後も何度か通ってはいました。ハローワークは使い方次第で良い求人に巡り合えるような予感はあったのですが、効率が悪いっちゃあ悪い。



てわけで、某大手薬剤師転職サイトに登録してみました。

こっちはものすごくスピーディな展開でしたね。

詳しくは書きませんが、担当者の方が可能性のありそうな求人を片っ端から挙げてくれて、直接会って条件を説明してくれたので、一人でシコシコ考えているよりよほど効率的でした。


で、紹介された求人の中から一つ選んで、面接受けて、内定もらって、入社書類も提出して、配属先も決まって、配属先にあいさつに行って(←イマココ)、というようなことがここ1か月ほどの間にありました。

再就職先は某ドラッグストア併設の調剤薬局です。大手というほどではないがそこそこ大きめの企業。

そこで基本は調剤しつつ、時間があるときはOTCもやる、みたいな感じ。

調剤薬局単独よりはドラッグストア併設の薬局の方が良いというのは以前から考えていました。

仕事の幅も多少広いだろうし、空間的にも広いので精神的につらくなることも少ない(と良いなあ)と考えたからです。



さて、自分で選んだ職場なので頑張りたい気持ちはもちろんありますが、既にちょっとした誤算がありました。

というか、よく調べなかった自分が悪いのですが、この会社、変形労働時間制という謎制度を採用しています。労働条件通知書にはちゃんと書いてあったのですが、恥ずかしながら実際にそれがどういう制度なのかはまったく理解しておらず、読み飛ばしてしまいました。

面接でも詳しい説明はありませんでしたし、配属先にあいさつに行ったときに薬局長さんが丁寧に説明してくれて、ぼんやりと理解できたようなできないような……。


未だによくわかってない部分が多いのですが、この会社の場合つまりはこういうことのようです。

月あたりの労働時間は168時間か176時間で固定(これを所定労働時間という)で、絶対に動かない。

ついでに言うと、月あたりの休日は9日以上でこれも動かない(労働条件通知書には8日以上と書いてあるから間違っているかもしれない)。

普通に平日1日8時間働いているだけでは所定労働時間に満たない月(例えば年末年始等で薬局が開いていない日が多い月)は、所定労働時間を満たすためにその他の日の労働時間が延びる(!)

所定労働時間に満たない状況が生じた場合、満たない時間分は欠勤扱いとなり減給される(!!)。

所定労働時間を満たすまではどれだけ働いても残業扱いにはならない(!!!)。

来月(毎月21日から翌20日までを単位とするらしい)は年末年始を挟むため、問答無用で薬局が閉まっている日が10日あり、所定労働時間を満たすためには毎週土曜日出勤してもまだ足りず、平日の労働時間が延びるというわけ。

しかも入社して半年は有休もないので、結構しんどいシフトになるというわけ。



まず、公務員的感覚でいうと土日祝は基本全部休みだったので、9日の休日に祝日も含めるという時点で戸惑う。週休二日というのは土日休みのことで、それと祝日は別枠でしょ?とか考えてました。サーセン。

民間ってシビアだね。

そして、所定労働時間を満たすために労働時間が延びる点と、満たない分は減給される点と、満たすまでは残業扱いにならないという点は謎としか言いようがない。

だって、祝日が多い月があるのは労働者側にはなんの責任もないことだよね?国が決めてることなんだし。そんだけ薬局閉めるって決めたのも会社の都合だろ?

てか薬局閉めてるってことは仕事がないってことで、仕事がない日の分の埋め合わせをするためにその他の日の労働時間が延びる?



つまり……


どういうことだってばよ!



なんでこんなわけわけらん制度が採用されているのでしょうか。民間的には普通のことなのでしょうか。


おそらく、今まで自分が給与体系でいうところの「完全月給制」を適用される公務員であったために、落差が大きくて戸惑っているということだと思うのですが。

薬局長の説明を聞く限り、この会社の給与体系は「日給月給制」というやつに該当するってことだと思われます。

けど、そんな細かい給与体系の話は事前に聞いてないし(面接で聞くべきだったのか?)、労働条件通知書には、「週の所定労働時間は1ヶ月以内を平均して40時間以内とする。」としか書かれていないのです。これを字義通りに解釈するならば、週の平均労働時間は20時間だろうが30時間だろうが問題ないということになるはずです。

事前に与えられたどの情報からも、薬局長から説明を受けたような内容は読み取れないと思うのですが。これって良いんですかね、インフォームドコンセント的に。それとも、民間に勤めるなら当然わきまえておくべき常識だったのでしょうか。


そもそもこの変形労働時間制って、繁忙期とそれ以外の期間で仕事量に大きな差がある場合に繁忙期の人件費を圧縮するのに有用なのは理解できるんですが、薬局の開局時間は年間通して固定ですし、必要性をあまり感じないのですが。そもそも月単位なので繁忙期とかなんとかあんまり関係ないし。

現場の薬剤師以外の社員のことも考えるとメリットがあるのでしょうか。

それか、思っている以上に処方箋枚数の変動が大きいとか?



うーん、考えれば考えるほどわけがわからなくなってきた。自分が何を言いたいのかもだんだんわからなくなってきた。





とりあえず思ったんですが、これって労働者側は一切得してないよね?

経営者側が人件費を削りたいだけのご都合制度だよね?

労働時間をフレキシブルに変えられるのが良いとかいう理屈なのだろうか……


わからん。



公務員やってた頃は、何かにつけて「民間の給料に合わせる」とか「民間のやり方を取り入れて」とか耳にしましたけど、正直言って逆ではないかと思いました。

もっと公務員のやり方に寄せていった方がみんな幸せになれるのでは?


まあ客商売だしそんなこといってられないんだけど。

でも人件費削ることばっかり考えてたら人材は育たんと思いますよ、実際。

もっと長期的な視野に立って人材育成できる世の中になっていけばいいんですけど、望み薄ですかね。

悲しい。




とりあえず理解できたのは、額面での年収は前職よりも上がるけれど、労働時間が明らかに長くなっているので、結局はどっこいどっこいといった感じになる気がすること、そして労働時間は思った以上に長くなりそうだということです。

まあ、今度は民間でやってみようと決めたのも、この会社に入社を決めたのも自分なので、頑張るしかないです。

いやしかし不安だ。ちゃんと続くだろうか……。

とりあえず、国試受けてから7年以上経っているので、最低限の知識を思い出すために参考書を買って勉強しています。やだなあ。



ということで、絶望の再就職報告でした。


終わり