現実逃避
前回、再々就職した話を書きました。そして既に嫌になっていることも。
実際には入社して一週間も経たないうちに「ダメかも……」と思っていました。
しかし、やっているうちに慣れるかもしれんと思って、とりあえずつらい現実を忘れるためにフィクションの世界に逃げ込むことにしました。
元々、漫画もアニメもゲームも大好きですが、自覚的に現実逃避と思ってするのは久しぶりでした。
まあ、どれだけ現実から目を背けたところで結局毎日仕事はあるわけで、日ごとに嫌な気持ちは膨れ上がっているわけですが。
今日はそんな現実逃避の話でも一つ。
あ、ネタバレありますのでご注意を。
銀河英雄伝説
長編アニメでも見れば仕事のことを忘れられるかと思いまして、あまりにも今さらですが『銀河英雄伝説』を見ました。ちょうどAmazonのプライムビデオで全編無料配信されてましたので。
本伝110話に加えて外伝も全部見ました。
最初にアニメ化されたのは1988年ですから、30年以上前の作品ということになります。
この作品、子どものころから存在だけは知っていました。キッズステーションでアニメを観ていたときによくDVDのCMやってましたから。
ただ、当時はいかにもおっさん臭い感じがして、何の興味も持てなかったのです。今は自分が正真正銘のおっさんになりましたので、興味を持てるようになったのでしょう。
ストーリーは簡単に言うとこうです。
銀河系宇宙に銀河帝国と自由惑星同盟という2つの勢力があって、彼らは長いこと戦争状態にありました。帝国は専制君主制、同盟は民主共和制を標榜して対立しています。そして、帝国側ではラインハルト、同盟側ではヤン・ウェンリーという若き天才が、腐敗した組織の中で色々と苦労を重ねながらも頭角を現していきます。2人は互いの力を認め合いながらも、敵として幾度も宇宙で戦うことになります。
ざっくり言うと、専制君主制と民主共和制の対立の話です。そこに、宗教とか、イデオロギー的対立なんか知ったこっちゃない民衆の言動とか、戦場での人の生き死にに関することとか、様々なテーマが絡み合って、中々複雑な仕上がりになっていると感じました。
見どころの多い作品でしたが、個人的に一番好きだったのは、第54話「皇帝ばんざい!」でラインハルトとヤン・ウェンリーが初めて顔を合わせて会話するシーンですね。
ラインハルトが自分に仕える気はないかと誘いをかけたとき、即座に断ったヤン・ウェンリーに対し、民主共和制の問題点を指摘したこのセリフ。
「民主共和制とは人民が自由意思によって自分たちの制度と精神を貶める政体のことか」
これが一番印象に残っています。
現在の日本の状況に通ずるものがあるセリフだと思いました。ラインハルトのような為政者が現実に存在するなら専制君主制も悪くないかも、と思ってしまいますね。
しかしそれに対するヤン・ウェンリーにの反論。
「ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムや、またそれよりはるかに小物ながら、ヨブ・トリューニヒトなどを政権につけたのは確かに人民自身です。他人を責めようがありません。まさに肝心なのはその点であって、専制政治の罪とは、人民が政治の失敗を他人のせいに出来る、という点に尽きるのです。」
これもまたその通りですね。最近菅さんの支持率が下がってきてますが、最初のうちは安倍さんの変わりができるのは菅さんしかいない!みたいな感じで結構歓迎ムードでしたからね。
まあ、どっちにしても美点と欠点の両方があって、時代とか舵取りする人間の器量とかに左右されちゃうから難しいよねってところでしょうか。
このアニメ、魅力的なキャラクターがたくさん登場するのですが、個人的には帝国側に好きなキャラが多かったです。
特にキルヒアイスが割と早い段階で消えてしまったのは悲しかった。
外伝を見て感じましたが、ラインハルトとキルヒアイスは互いに互いを必要としていて、2人そろったときの安心感がすごいのです。2人ならなんでもやり遂げそうな気がする。
作中でも、今ここにキルヒアイスがいれば……、みたいに言われることが何度もありましたが、まさにそんな感じで非常に惜しいキャラでした。
あとオーベルシュタインが地味に好き。いかにも裏で陰謀巡らしてラインハルトの足を引っ張りそうな雰囲気を出しておいて、どこまでも無機質に最善と思ったことをやり続ける、ある意味純粋なところが。
まあ、キルヒアイスが死んだ間接的な原因を作ったのもオーベルシュタインですけどね。
ちなみにこの作品、BGMにクラシック曲が使われていて、ちょっと驚きましたね。クラシック好きなので、知ってる曲もたくさんありましたが、知らない曲もあり、使い方とか考えながら見られたので面白かったです。
2週間くらいで全部見たので、仕事してないときはひたすら見てました。見てる間だけは仕事のことを忘れることができました。ありがとう!
Xenoblade Definitive Edition
現実逃避第2弾。任天堂スイッチのゲームソフト『ゼノブレイド ディフィニティブエディション』です。
前々からやりたいとは思ってたんですが、リメイクされるってことで、発売されたらやろうと思ってたんですよ。で、リメイク版のDefinitive Editionが発売されたらすぐに購入したんですが、実はその時Switch本体を持ってなくて、コロナの影響もあって滅茶苦茶高騰してたので手が出なかったのです。
でも、最近ふらっと立ち寄った家電屋で普通に定価販売してたので衝動買いして、速攻遊びました。
感想を一言でいうとしたらこれしかない。
フィオルンが可愛かった。
いや割と本気で、このゲームの魅力の半分くらいはフィオルンのキャラに支えられているのではないかと思いました。
序盤ではすげーあざといヒロイン出してきたなー、でも可愛いから良いやって思ってたんですが、あっさり退場しちゃったのは少し驚きましたね。
ただ、いくらなんでもこれで出番終わりってことはないだろうとは思ってましたから、再登場は予想通りと言えば予想通り。メリアもヒロインとしては弱めでしたしね。
けど再登場でさらに可愛くなるとは思ってなかった。正直、身体いじられた(言い方)後のデザインの方が好きです。復帰してからは基本いつもパーティに入れてたくらいには好きです。
シュルク、フィオルン、ダンバンが基本。
あとこのゲームの魅力と言えば、広大で美しいフィールドと、ストーリーを盛り上げるBGMですね。
特にBGMは控えめに言って最高と言わざるを得なかったです。
『メインテーマ』と『敵との対峙』が特に大好きです。『敵との対峙』は公式ホームページでも半分くらい聴くことができるので興味がある人は是非。(https://www.nintendo.co.jp/switch/aubqa/)
他にもガウル平原とか、ザトール(夜)とか、機神界フィールドとか、フィールドグラフィックとセットで聴くと素晴らしく世界観にのめり込むことのできるBGMがたくさんあって、DE版の全曲入ったサントラがぜひ欲しくなりました。
一番好きなフィールドマップはザトール(夜)です。アホほど強い敵がいっぱいいたけど、いつまででも歩き回りたくなる美しい世界でした。
戦闘難易度はそれほど高くはなかったです。ただし、きちんとレベル上げすればの話ですが。
このゲーム、レベル差によるステータス補正がかなり激しくて、敵より3つくらいレベルが低くなると、こっちの攻撃が当たる率ががくっと落ちます。
装備とかジェムとかで徹底的に対策すれば低レベル攻略もありっぽいですが、基本的には頑張ってレベル上げしないとボスに勝てないことが多かったです。
僕はそれほどレベリングは熱心じゃなかったですけど、一応マップ探索とかクエストは簡単にできそうなものは全部やってたつもりでした。
それでも、ボス戦ではいつも3~4レベルは相手より下で挑むことになって、何回かコテンパンにされて、仕方なくレベル上げするってパターンが多かったです。
逆に、レベルさえ上げてしまえば苦戦する要素はないです。機神界にいってからは、シュルクのモナドが普通に効くので、雑魚相手のレベル上げが簡単になったこともあり、終盤はむしろ難易度が低いと思いました。
高レベルのユニークモンスターを倒すためにレベル上げまくったらラスボスが楽勝になっちゃいましたし。
その辺のバランス調整はイマひとつだったと言えるでしょう。
ストーリーは途中までは良かったです。BGMの演出効果も手伝って、中々引き込まれる脚本だと思いました。
けど、ザンザが正体を現してメイナスとバトった辺りからよくわからんことになってきました。
というか、ザンザが小物すぎて残念。
そして、読解力がないからよく理解できなかったんですが、宇宙船で相転移実験(?)みたいなことをやってた、ザンザとメイナスの本体的な人間がいたのは良いとして、結局世界はどうなってしまったのでしょう。
シュルクたちの世界はちゃんとリアルな世界として存在していて、実験の結果生み出された新しい世界ってことで良いんですかね。地球はどうなったのでしょうか。元々の世界が地球だったのかどうかは知らんけど。
それか、地球が作り替わってシュルクたちの世界になったんですかね。
それとも地球に何故か知らんがいきなり巨神と機神が現れて戦ったんでしょうか。
巨神界と機神界の外側はどうなったん?
ザンザとメイナスはなんで神様的存在になったのでしょう。
アルヴィースが実は宇宙船のAI的存在で、本当の意味での神様みたいなものだったらしいですが、ということはアルヴィースがザンザとメイナスの意志を汲んであの世界を構築した的な?
宇宙船のAIにそんな超展開的能力が備わってたのか?
よくわかりません。
2をやればわかるんでしょうか。気が向いたらそのうちやりたいです。
あと、DE版で追加された、「つながる未来」は追加シナリオとしては十分なボリュームと完成度だったと思います。個人的には本編キャラがシュルクとメリアしか出ないのが残念でしたが。
まあ、本編ではメリアは途中から一歩引いた感じになってたので、出番が増えたのは嬉しいと言えば嬉しい。
けど、せっかく上げたレベルが60まで戻されちゃったのは残念でした。戦闘はノポンジャー頼みな所がありましたし。
とまあ、これも2週間くらいは仕事以外の時間ひたすら遊んでたので、十分現実逃避の目的を果たしてくれたと言えるでしょう。
本当にありがとう!
終わり
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