今消費税率を引き上げるのはまったく理解できない愚行だって話
本日(2019年6月22日)の朝刊(読売新聞)によると、政府は21日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を含む4計画を閣議決定したんだとか。
要旨が載っていたので読んでみたんですが、しょっぱなから
「現在の我が国経済は、デフレではない状況を作り出し、……」
とか意味不明なことを言い出した時点で読む気がなくなりました。
まあなんとか我慢して斜め読みしたんですが、色々と言いたいことはあるもののやっぱり気になるのは、
「19年10月には消費税率の10%への引き上げを予定している。」という点でしょうか。
ひょっとしたらまたしても延期という話になるのではないかと淡い期待をしていたんですが、さすがにここまでくるともうダメっぽいですね。
10月にはめでたく消費税率が10%へと引き上げられることになりそうです。
僕自身は今消費税率を引き上げることには断固反対です。
なぜなら、税率を引き上げなければならない納得のいく理由が一つもないからです。
はっきり言ってしまいますが、今、消費税率の引き上げに賛成している人達は全員
詐欺師か
勉強不足の愚か者か
貧しくなることに快感を覚えるドMかの
いずれかだと思います。
社会保障や教育を充実させるための財源にするとか言ってますが、そんなものは財政赤字を拡大してさっさと実行すれば良いのです。
消費税で賄う必要なんてどこにもないです。
百歩譲って税率を上げて財源を確保することを認めるとしても、何故そこで消費税なのか。
取るなら金持ってるやつらから取れよ!
って話なんですよね。
どうして所得税みたいに累進性のある税金を使わないのか。
消費税なんて上げたら貧乏人がますます消費しにくくなって苦しむじゃないかってことなんですが、その辺どう考えてるんですかね。多分何も考えてないんでしょうけど。
さらにわけがわからないのが、
「教育無償化や軽減税率の実施、予算や税制措置で、需要変動の平準化に万全を期す。」
という点。
いったい何がしたいんですか。
要するに短期的には需要が大きく変動しないようにフォローしておいて、国民の意識が逸れてきたところでフォローを止めて、いつのまにか貧しくなってても文句を言われにくくしたいんでしょうかね。
さらにさらに最後の方まで読んでいくともっとわけがわからなくなります。
「『経済再生なくして財政再建なし』との基本方針の下、新経済・財政再生計画を着実に推進する。」
なんだ、まずは経済を立て直さないとどうにもならないってことを理解しているんじゃないか。
でもじゃあなんで消費税率引き上げって話になるんだ。まったく意味が分からない。
むしろそこは税率引き下げか、なんだったら消費税廃止まで提案しても良いはずではないのか。
アクセル踏みたいのかブレーキ踏みたいのかどっちだよ!
踏み間違えてんのか!?
結局、彼らの頭の中では「財政健全化」が自己目的化していて、少しでもそれに反するようなことは考えつかないし、議論の俎上に載せることすら許されないということなのでしょう。
「経済再生なくして財政再建なし」なんてのはただのリップサービス、言ってみただけってことです。
「引き続き、25年度の国・地方を合わせた基礎的財政収支黒字化という財政健全化目標の達成を目指す。歳出分野でも聖域なく改革を進める。当初予算のみならず、補正予算も一体として歳出改革を進める。」
ですからね。
ついでにもう一つ突っ込みどころを挙げると、
「海外発の下方リスクが見られる中、デフレ脱却・経済再生最優先との安倍内閣の基本方針を堅持し……」
やっぱりまだデフレだと思ってんじゃん!なんなんだよ!
政府の言う「経済再生なくして財政再建なし」はただのリップサービスですが、実際のところ、デフレ下で財政再建しようとしても無駄です。まずは経済を立て直さなくてはなりません。
そしてデフレ下で経済を立て直そうとしたら、財政赤字を拡大する必要があります。
何故なら、デフレから脱却するには需要が増加しなくてはなりませんが、会社が倒産したり、路頭に迷ったりする心配もなく消費や投資を増やすことができるのは、通貨発行権を持つ政府だけだからです。
「財政赤字」というのは、それ自体は良いも悪いもなく、ただ経済を正常に回すための手段の一つでしかありません。状況に応じて必要なら増やし、必要なければ減らせば良いだけです。
というか、デフレ下で財政再建するのは、理屈から言って不可能です。
「誰かの消費は他の誰かの所得になる」というのは経済の基本です。言い換えると、
「ある経済主体にとっての赤字は他の経済主体にとっての黒字になる」ということです。つまり、
「政府が黒字になるには民間は赤字にならなければならない」ということです。
しかし、デフレ下で民間が赤字を増やすわけがありません。消費や投資は減らし、黒字を貯めこもうとするのが普通です。
だからその裏側で政府が赤字になるのも普通のことです。良いも悪いもありません。構造的に不可避だというだけのことです。
だから政府はむしろ積極的に赤字を拡大して、民間が
「お?もしかして投資したら儲かるかも?」
と思える状況を作ってやる必要があるのです。
そうして経済がまともに回り始めればGDPが増加して、それに伴って税収も勝手に増えて、赤字も勝手に減っていくはずです。
だから今消費税を引き上げて国民を貧しくすることはまったくの逆効果だということになります。
まさに 「経済再生なくして財政再建なし」
そして「財政赤字なくして経済再生なし」なのです。
つまり、
「財政赤字なくして財政再建なし」
ということになります。
その辺の話については、 平成29年4月27日に開催された、第2回「日本の未来を考える勉強会」-貨幣と租税-(講師:評論家 中野剛志氏)に詳しいです。
You Tubeにあがっていたので貼っておきます。
そして突っ込みどころは最後の最後まで続きます。
「海外発の下方リスクが顕在化する場合には、機動的なマクロ経済政策をちゅうちょなく実行する。」
自国の経済政策を実行する場合ですら、外圧がなければ動く気はないと明言しています。
情けないとは思わないんですかね。
僕は情けないです。情けないのでもう早く死にたい。
彼らは自分たちのやろうとしていることがどういうことなのか、真面目に考えて理解しているのでしょうか。理解していたら消費税率引き上げなんて口が裂けても言えないはずなんですが。
「税率を引き上げられるなら他のことはどうでも良いんだよ!」
「がたがた言わずにとにかく引き上げろ!」
ということなんでしょうね。
まさに思考停止の極致。
なんかこっちも思考を放棄したい気分になってきました。
て感じでしょうか。
果たして日本はこのまま思考停止の道をばく進してゆくのでしょうか。
ああ、死にたい。
終わり
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